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住宅購入予算の考え方、購入時と購入後にかかる費用
住宅購入予算の考え方、購入時と購入後にかかる費用
「住宅を購入する際の予算はどのように考えればいいの?」「購入時と購入後にかかる費用にはどのようなものがあるの?」
不動産の購入を検討している人の中で、このように考えている人もいるのではないでしょうか。

そこで、今回の記事では住宅を購入する際の予算の考え方と、購入時と購入後にかかる費用について紹介しています。
この記事を読めば、不動産を購入する際の考え方や費用について網羅できますので、是非ご一読ください。

住宅を購入する時の予算の決め方


まずは、住宅を購入する時の予算の決め方は以下の2つです。

・資金計画を考える

・将来の収支をシミュレーションする

資金計画を考える

住宅を購入する時の予算の決め方の1つ目は、資金計画を考えることです。
では、どのようなポイントに着目して資金計画を考えれば良いのでしょうか。2つのポイントについて見ていきましょう。

自己資金の金額
まずは自己資金の金額について考えてみましょう。
住宅ローンを組む際に自己資金を準備することで、返済額の軽減や返済期間を短縮できます。例えば、金利が1.5%で借入期間が30年の場合に、借入金額が5,000万円と4,500万円では以下のような差が生まれます。

 

5,000万円の借入

4,500万円の借入

差額

月々の返済額

172,560円

155,304円

17,256円

総返済額

62,121,428円

55,909,255円

6,212,173円


つまり、自己資金を500万円用意できるかどうかで、総返済額が620万円以上減ることになります。
しかし、住宅の購入時に自己資金を使いすぎてしまうと、それ以外の固定費や生活費が苦しくなってしまうため慎重に考えましょう。

返済負担率
次に返済負担率について考えてみましょう。
返済負担率とは年収に対する住宅ローンの返済額の割合のことで、一般的には返済負担率が年収の35%以内であることが「無理なく返済できる金額」とされています。

フラット35でも400万円以上の借入をする場合には返済負担率を35%に設定する必要があるとされています。
しかし、返済負担率を35%で設定してしまうと返済額が大きくなるため、返済への負担を軽減するために返済負担率を20%程度にする人も多いです。年収と返済負担率ごとの年間返済額を確認してみましょう。

 

20%

25%

30%

35%

500万円

100万円

125万円

150万円

175万円

600万円

120万円

150万円

180万円

210万円

700万円

140万円

175万円

210万円

245万円

800万円

160万円

200万円

240万円

280万円

900万円

180万円

225万円

270万円

315万円

1,000万円

200万円

250万円

300万円

350万円


上記の表を確認し、自分の年収と年間に返済できそうな金額を考慮して借入金額を決定しましょう。

将来の収支をシミュレーションする

住宅を購入する時の予算の決め方の2つ目は、将来の収支をシミュレーションすることです。
住宅を購入するタイミングには独身や結婚、出産など様々なものが考えられ、住宅の購入をした時には2人世帯でも、出産などで3人や4人家族になる可能性もあります。出産をして子供ができれば、人生の三大支出と言われる「教育費」が必要になります。

家族構成やライフプランによって毎月の収支額が変化するため、住宅を購入する「今」のことだけではなくライフプランシミュレーションをしておくことが大切です。住宅ローンを組む際に意識するべき2つのポイントを紹介します。

返済期間
住宅ローンを組む際には建物の構造や住宅性能、年齢などに変動するため事前に金融機関の確認が必要ですが、最長35年間の融資を受けることができます。

住宅ローンの返済額において返済期間は大きく影響します。例えば、借入金額が5,000万円で金利1.5%の場合に、返済期間が30年と35年では以下のような差が生まれます。

 

返済期間30年

返済期間35年

差額

月々の返済額

172,560円

153,092円

19,468円

総返済額

62,121,428円

64,298,491円

▲2,177,063円


つまり、返済期間が長ければ月々の返済額は減りますが、総返済額が増えることになります。気を付けなければならないのは、40歳の時に35年間の住宅ローンを組むと完済するのは75歳で定年退職後となります。定年退職後は給与収入がなくなるため、収支のバランスを良くするために住宅ローンの繰り上げ返済も視野に入れておきましょう。

金利タイプ
住宅ローンには大きく分けて固定金利と変動金利があります。
固定金利は一定期間金利を固定するもので、借入の全期間で金利を固定するタイプもありますが、変動金利と比較すると金利が高くなります。

一方で変動金利は世の中の情勢に合わせて金利が変動するため、毎月の返済額が不安定になりますが、当面の間は低い金利で返済できるのが特徴です。金利上昇のリスクを負える場合には変動金利がおすすめですが、多少高くなっても毎月一定の金額を返済し続けたい人は、フラット35などの長期間固定金利タイプを検討してみましょう。

住宅購入時にかかる費用


住宅購入時にかかる費用は、大きく分けると以下の2つです。

・物件価格

・諸費用

物件価格

物件価格とは、住宅を購入する際の「住宅部分」の費用のことです。
土地の購入から住宅を建築までする場合には、以下のようなものが物件価格として挙げられるでしょう。住宅を購入する際の大部分を占めるのがこの物件価格となります。

・土地購入費用

・建築費

・付帯工事費

・オプション工事費

・設計費

諸費用

諸費用とは、住宅を購入する際に物件価格以外にかかる費用のことです。
住宅の購入時にかかる諸費用は9つあります。

仲介手数料
仲介手数料とは、不動産会社に売買が成立した際に支払う成功報酬のことです。
あくまで売買契約が成立したときに支払う成功報酬であるため、不動産会社に物件の紹介を依頼するだけでは仲介手数料は発生しません。

不動産会社が売主と媒介契約をして販売活動を行う際には、不動産情報サイトへの物件情報の掲載、物件広告のためのチラシ作成、内覧の立ち会い業務などが発生します。仲介手数料はこれらの業務を行ってくれる不動産会社に支払う費用と考えておきましょう。

仲介手数料は、売買契約が成立したときと不動産の引き渡しが完了したときに半額ずつ支払うのが一般的で、宅地建物取引業法によって以下のように手数料の上限が定められています。

・売却価格が200万円以下:売却価格×5%+消費税

・売却価格が200万円を超えて400万円以下:(売却価格×4%+2万円)+消費税

・売却価格が400万円を超える:(売却価格×3%+6万円)+消費税

参照元:不動産流通システム

不動産の売買においては売却価格が400万円を超えるケースがほとんどでしょう。
たとえば、3,000万円の不動産を購入する際の仲介手数料の上限は以下の計算式によって算出されます。

(3,000万円×3%+6万円)×1.1=1,056,000円


つまり、売買契約が成立したときに528,000円、不動産の引き渡しが完了したときに528,000円の仲介手数料が発生することになります。

印紙代
印紙税とは、売買契約書などを作成した際に課税される税金のことで、売買契約書に印紙を貼付して消印をすることで納税したことになります。売却価格に応じて印紙税も高くなりますが、記載金額が10万円を超えるもので、平成26年4月1日から令和6年3月31日までの間に作成されるものには軽減税率が適用されます。軽減税率適用後の印紙税は以下の通りです。

契約金額

本則税率

軽減税率

10万円を超え50万円以下のもの

400円

200円

50万円を超え100万円以下のもの

1千円

500円

100万円を超え500万円以下のもの

2千円

1千円

500万円を超え1千万円以下のもの

1万円

5千円

1千万円を超え5千万円以下のもの

2万円

1万円

5千万円を超え1億円以下のもの

6万円

3万円

1億円を超え5億円以下のもの

10万円

6万円

5億円を超え10億円以下のもの

20万円

16万円

10億円を超え50億円以下のもの

40万円

32万円

50億円を超えるもの

60万円

48万円

引用元:国税庁

登録免許税と司法書士費用
登録免許税とは、不動産を購入して所有権移転登記を行う際にかかる税金のことです。
所有権移転登記は司法書士に依頼することが多いため、司法書士に支払う報酬も発生します。所有権移転登記の他にも、建物の保存登記や抵当権を設定する際にも登記の費用が発生するため、注意が必要です。

融資手数料
融資手数料とは、住宅ローンを組む際に金融機関などに支払う事務手数料のことです。
金融機関によって手数料の金額は異なりますが「融資金額×2%+消費税」で設定されていることが多いです。例えば、5,000万円の借入をすれば110万円の融資手数料が発生します。ただし、金融機関によってローン保証料の有無やその他の条件によって金額が異なるため、事前に確認しておくと良いでしょう。

ローン保証料
ローン保証料とは、契約者が返済不能になった時のために支払う手数料のことです。
ローン保証料の支払い方には、前払い型と金利上乗せ型があります。金融機関によってはローン保証料を無料にする代わりに融資手数料が高くなるケースもあるため、事前に確認しておきましょう。

修繕積立基金
修繕積立基金とは、新築マンションを購入する際に発生する費用のことで、大規模修繕のために徴収されます。
マンションでは建物をきれいな状態で維持するために毎月修繕積立金を徴収しますが、新築マンションを購入する場合は、毎月支払う金額を抑えるためにある程度まとまったお金を徴収します。これが修繕積立基金で、金額は地域や物件の規模などによって異なります。

水道負担金
水道負担金とは、新築戸建てを購入する際に発生する費用のことで、新たな水道の設置や既存の水道の口径を増やす際に水道局に支払います。水道負担金が必要な自治体と不要な自治体があるため、事前に確認しておくと良いでしょう。

解体費用
解体費用とは、買主が建物付で不動産を購入して建物を解体する際に、解体業者に支払う費用のことです。解体費用を買主が負担するため、更地よりも建物付きの土地の方が安く購入できる可能性が高くなります。建物の解体費用は建物の構造や規模によって大きく変動しますが、以下の単価が目安となります。

・木造:3万円~5万円/坪

・鉄骨造:4万円~6万円/坪

・鉄筋コンクリート造:6万円~8万円

参照元:SUUMO

引越し費用
住宅を購入した場合は現在の住宅から引越しをするための引越し費用がかかります。
引越し業者の費用は時期や引越し距離によって異なりますが、遠距離で同居している人数が多ければ最大30万円以上かかることもあります。また、マイホームの買い換えの場合に仮住まいが必要であれば、2回引越しが必要となるケースもあるため注意が必要です。

住宅購入後にかかる費用や税金


住宅購入後にかかる費用は、大きく分けると以下の2つです。

・諸費用

・税金

諸費用

諸費用は、住宅購入後にもランニングコストがかかる項目のことです。住宅購入後にもかかる諸費用は4つあります。

火災保険料と地震保険料
住宅を購入すると多くの場合火災保険に加入することになるでしょう。
火災保険料は建物の構造や地域、契約する保険会社によって支払う保険料が異なります。

これまでは最長10年で契約ができたのですが、2022年10月から契約期間が最長5年に短縮されました。これによって、これまでよりも支払う金額が高くなっている点には注意が必要です。
また、地震保険に関しては火災保険とセットで契約になりますが、損保料率算出機構の調査によると2021年時点で地震保険に加入している割合は34.6%です。地域によって地震の災害リスクも変わるため、加入していない世帯も多いのでしょう。

管理費
管理費はマンションの場合にしか発生しません。
レインズが発表している「首都圏中古マンションの管理費・修繕積立金」によれば、管理費の平均額は1戸あたり12,321円となっています。
マンションに住む場合にはこの支出が強制で発生するため、年間約15万円の出費となり、20年間住めば300万円にも及びます。戸建ての場合は清掃や維持を自分で行うため、管理費の出費は発生しません。

修繕積立金
修繕積立金も管理費同様にマンションの場合にしか発生しません。
修繕積立金とは、建物の老朽化に伴い大規模修繕が行われる際の工事費用に充当される費用です。具体的には外壁の塗り替えや共用部のメンテナンスなどの費用に充当されます。

先ほども紹介した「首都圏中古マンションの管理費・修繕積立金」によれば、修繕積立金の平均額は1戸あたり11,164円となっています。マンションに住む場合はこの支出が強制で発生しますが、戸建ての場合は自分で積み立てておく必要がある点には注意しましょう。

駐車場代
戸建ての場合は敷地内に車を停められるスペースを設けることで外部の月極駐車場を借りる必要がなくなりますが、マンションの場合は管理費や修繕積立金とは別に駐車場代が発生します。

駐車場コンシェルジュの調査によると、東京都中央区の月極駐車場の賃料は5万円を超えているため、戸建てとマンションでは年間約60万円の支出の差が生じることになります。すべての地域でこれだけの差が生じるわけではありませんが、月極駐車場を借りることで発生する支出は無視できないものになるでしょう。

税金

次に、住宅購入後に発生する税金について3つ紹介します。

固定資産税
固定資産税とは、不動産を所有している人が不動産のある自治体から課される税金のことです。
固定資産税の算出方法は「固定資産税評価額×1.4%」です。固定資産税評価額は3年に一度評価替えが行われます。

都市計画税
都市計画税とは、市街化区域内に不動産を所有している人に課される税金のことです。
都市計画税は固定資産税とは異なり、税率が全国一律ではありません。自分が住んでいる地域のホームページなどで税率を確認しておきましょう。

不動産取得税
不動産取得税とは、不動産を取得した際に課税される税金のことです。
固定資産税や都市計画税のように毎年課税されるわけではなく、不動産を購入した年もしくは翌年に支払う必要があります。支払時期については明確に定められておらず、3か月から半年を目安に納税通知書が届くため、書類が届いたら遅れることなく納税しましょう。

不動産取得税の算出方法は「固定資産税評価額×4%」です。ただし、2024年3月31日までに「住宅」として取得した建物は3%の税率が適用されます。

自宅の維持費用


住宅を購入した際、戸建てとマンションではそれぞれいくらの維持費がかかるのでしょうか。
戸建てとマンションに分けて具体的に見ていきましょう。

戸建ての場合

戸建ての場合に発生する維持費は、先ほど紹介した保険料と固定資産税、都市計画税が挙げられます。東京都で2,000万円の土地を購入後、1,000万円の建物を新築した場合、年間の維持費は約47万円となります。ただし、マンションで発生する修繕積立金については、自分で計画的に貯める必要がある点には注意が必要です。

火災保険料と地震保険料
火災保険料と地震保険料は、東京海上日動のシミュレーションで算出すると以下の金額となります。

・火災保険料:年間13,230円

・地震保険料:年間18,500円

参照元:i保険

固定資産税と都市計画税
固定資産税と都市計画税は、以下の計算式によって算出されます。

・土地の固定資産税:2,000万円×1.4%=280,000円

・土地の都市計画税:2,000万円×0.3%=60,000円

・建物の固定資産税:1,000万円×60%×1.4%=84,000円

・建物の都市計画税:1,000万円×60%×0.3%=18,000円

参照元:東京都主税局

固定資産税と都市計画税においては、軽減措置を考慮せずに算出しています。詳しく知りたい場合は、東京都主税局などに問い合わせをしてみましょう。

マンションの場合

マンションの場合に発生する維持費は、戸建ての維持費に加えて管理費と修繕積立金、駐車場代が発生します。東京都で3,000万円の新築マンションを購入した場合、年間の維持費は約127万円となります。

火災保険料と地震保険料
火災保険料と地震保険料は、東京海上日動のシミュレーションで算出すると以下の金額となります。
※シミュレーションの上限額が2,000万円のため、2,000万円で算出しています。

・火災保険料:年間6,900円

・地震保険料:年間24,800円

参照元:i保険

固定資産税と都市計画税
固定資産税と都市計画税は、以下の計算式によって算出されます。
※固定資産税評価額を購入価格の70%、土地と建物の価格の割合を2:1として算出しています。

・土地の固定資産税:2,000万円×70%×1.4%=196,000円

・土地の都市計画税:2,000万円×70%×0.3%=42,000円

・建物の固定資産税:1,000万円×70%×1.4%=98,000円

・建物の都市計画税:1,000万円×70%×0.3%=21,000円

参照元:東京都主税局

固定資産税と都市計画税においては、軽減措置を考慮せずに算出しています。詳しく知りたい場合は、東京都主税局などに問い合わせをしてみましょう。

管理費と修繕積立金と駐車場代
管理費と修繕積立金と駐車場代に関しては、先ほど紹介した通り、以下の金額が維持費としてかかります。

・管理費:年間約15万円

・修繕積立金:年間約13万円

・駐車場代:年間約60万円

まとめ

今回の記事では、住宅を購入する際の予算の考え方と、購入時と購入後にかかる費用について紹介しました。
住宅の購入は人生で何度もあるわけではありません。イニシャルコストやランニングコストを比較しながら、理想を実現できる住宅を購入しましょう。

弊社は柏市、松戸市、市川市、船橋市を中心に地域密着のネットワークを活かし不動産に関わってきました。
弊社の強みは住宅ローン!借入残債がある、自己資金がない、年数が少ない…など
過去に様々なお悩みを持ったお客様も弊社で住宅ローン審査を通過した実績が多数ございます!
不動産の購入をお考えの際は是非お気軽にご相談下さい。
※こちらの記事は2023年2月時点の記事になり今後法改正などにより変更になる可能性がございます。

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